日本ラグビー学会第12回大会サプリメント(資料)について

これまで大会時のサプリメント(ドキュメント資料)は紙媒体冊子を会員の皆様へ送付しておりましたが、今大会からは本ホームページよりダウンロードし各自でプリントアウトしご持参いただきますようお願いいたします。ご不便おかけいたしますが何卒ご理解ご了承のほど、よろしくお願い申し上げます。

ダウンロードはこちら⇒日本ラグビー学会第12回学会大会サプリメント(PDF)

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日本ラグビー学会第12回大会ご案内

■日時:2019年3月23日(土)
■会場:関西大学堺キャンパス
堺市堺区香ケ丘町1-11-1 南海高野線「浅香山」駅
■一般演題募集:演者並びに共同研究者は、正会員または臨時会員に限ります。 
抄録原稿はWordで作成し、(1)演題 (2)演者(発表者に○印) (3)所属 (4)キーワード (5)本文(目的、方法、結果及び考察の順)をA4用紙1頁以内、本文は2段組み(図・表含む)で記載のうえ、下記E-mailに送付して下さい。
 ⇒抄録原稿送付E-mail :smori@kansai-u.ac.jp 森 仁志 宛
■一般演題締め切り期日:2019年1月31日(木)
■投稿論文締め切り期日:2019年1月31日(木)
 投稿論文は学会HPの研究投稿規定を参照
■お問い合わせ:第12回大会事務局
 関西大学堺キャンパス灘研究室内
 E-mail:nada@kansai-u.ac.jp
日本ラグビー学会HP:お問い合わせフォーム

■参加申込み方法:下記URLの専用フォームよりお願いします。
https://goo.gl/forms/4EWpJj2KPUT41Hf32

ラグビーフォーラムNo.11

ラグビーフォーラムNo.11(2018年3月発行)

JAPAN RESEARCH JOURNAL OF RUGBY FORUM No.11 (March 2018)


【原著論文】

小学校体育授業におけるタグラグビーの有効性

木内誠(順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究所)、寺田泰人(名古屋経済大学)、鷲谷浩輔(千葉商科大学)、八百則和(東海大学)

小学生タグラグビー全国大会のゲーム分析

兼村裕介(仙台高等専門学校)

ラグビーフットボール競技における「Calling」によるコミュニケーションについて

山中一剛(四国大学)

大学ラグビー選手における非線形ピリオダイゼーションの初期12週間のトレーニングプログラムが体格、筋力、パワー、スプリント、アジリティおよびジャンプ能力に与える効果

河野儀久(環太平洋大学)

米国におけるラグビー衰退の経緯を紐解く

ラグビーからアメリカンフッ卜ボールの転換期を中心に
大西好宣(千葉大学)

大学ラグビーチームの強化に適した組織変革論の検討

吉田明(日本大学文理学部)、大嶽真人(日本大学文理学部)、橋ロ泰一(日本大学松戸歯学部)

【研究資料】

「ノーサイドの精神」についてのアンケートから

西村克美(嵯峨野高校)、星野繁一(龍谷大学)、高木慶光(神戸居留地研究会)

(氏名:敬称略)

日本ラグビー学会誌 「ラグビーフォーラム」No11
平成30年3月25日 印刷発行 非売品
発行者   日本ラグビー学会 会長     溝畑寛治
発行所   〒564-8680
      大阪府吹田市山手町3-3-35
      関西大学 千里山キャンパス 中央体育館
      日本ラグビー学会事務局
      http://www.jsr.gr.jp/
印刷所   〒550-0002
      大阪市西区江戸堀2-1-13
      あさひ高速印刷株式会社
      TEL:06-6448-7521(代) FAX:06-6371-2303
      http://www.ag-media.jp/

ラグビー未経験者を含めたチーム作りを振り返る

〇入江直樹 山田康博 三神憲一(滋賀大学体育会ラグビー部)

【目的】
2017年度滋賀大学体育会ラグビー部(以下、滋賀大ラグビー部)は昨年度にDリーグに降格して今年度Cリーグに昇格するために努力したが、昇格できなかった。来年度再度昇格にチャレンジするが、そのためには部員一人一人の更なるスキル向上とチーム力を高めるためには一人でも多くの経験者を入部させる必要がある。しかし一方で、学生ニーズの多様化による課外活動組織の増加と女子学生の増加による入部勧誘対象者の減少などにより部員の確保が困難になってきている。どのような手段・方法を用いれば効果的に部員を確保して、チームを強化していくことができるかを考えたい。

【方法】
2017年度滋賀大ラグビー部の選手部員数は41名であるが、そのうち高校までにラグビーを経験した部員(以下、経験者)は16名で全体の39.0%であった。新入部員獲得のために勧誘パンフレットを作成したり、体格のよい学生に直接声掛けしたり、食事に誘うなどの方法で入部を促している。その結果毎年10名程度の部員が入部している。大学は教育学部、経済学部、データサイエンス部の3部構成で、経済学部、データサイエンス部は彦根キャンパスに、教育学部は大津キャンパスにあるため、それぞれの往来に1時間以上かかり、多くの教育学部の学生を入部させることは難しい。また2017年度の経済学部、データサイエンス部の学生数は2,627名で男性1,745名、女性882名であった。また彦根キャンパス内には文科系クラブ・サークルが36団体、体育系クラブ・サークルが46団体、自治会・学生会等が8団体存在して活動している。その結果、毎年入学してくる650名の学生を90団体で奪い合うこととなっている。2017年度は男性入学者411名でラグビー部は10名確保することができた。このような環境下でラグビー経験者、体格のよいスポーツ経験者、ラグビーに興味を持つスポーツ未経験者などを探し出して入部させることがクラブ維持のために必要なこととなっている。

【結果】
様々な背景を持つ新入部員に対してラグビーができるような体力、スキル、精神力を備えさせることが重要である。そのためには部員一人一人の状況を把握して、それぞれの到達目標を共有しながら育成することが重要ではないかと思われる。

【考察】
部員確保のための外部環境は今後更に厳しいものとなることが予想されるが、2019年のワールドカップの勢いを失うことなく、多くの部員を確保して、全てのプレーヤーがラグビーの楽しさを体験し、豊かな人生を送れるようにできればと考える。そのためには多くの事例や考えを元にして常に新しい取り組みを行うことが肝心なのではないかと思われる。

ラグビーの普及と競技力向上、教育的効果に関する一考察

〜ラグビースクールでの様相をもとに〜

〇早坂一成(名古屋学院大学)岡本昌也(愛知工業大学)寺田泰人(名古屋経済大学短期大学部)
高田正義(愛知学院大学)
キーワード:ラグビースクール コーチング ティーチング ラグビー憲章

【目的】
近年、幼児・児童期でのラグビーへの興味関心が高まっている。また平成33年4月から施行される中学校学習指導要領解説保健体育編にタグラグビーが例示された。しかし現状ではラグビーが学校教育を中心に縦断的な観点から普及、競技力向上に寄与していくには途上の段階と考えられる。そこで幼児・児童期においてプレーヤーやその保護者が競技の構造や教育的な価値をどのように捉え、理解しているかについて、ラグビースクールでの活動をもとに明らかにすることを目的とした。
【方法】
2017年12月17日(日)、NG大学 第1グランドで行われた愛知県内ラグビースクール2チームの交流会において、保護者86名に以下の質問紙調査を行った。
①概要(競技開始年齢、入校同期、競技の継続など)
②プレーヤーと保護者が好む技能(パス、タックルなど)
③ラグビー憲章の認知と重要度の比較

【結果及び考察】
図1.から見られるように競技を継続する世代は圧倒的にプレーヤーの意志に委ねられている結果が得られ、世代が上がるにつれ競技人口が低下する現状に対し、より魅力的なティーチング及びコーチングが期待される。

図2.好む技能(タックル)
 図2.は好きなプレーとして「タックル」プレーヤーで6割を超え、保護者では8割近くが肯定的な技能として捉えている。より安全な技能の習得と発揮が今後の普及につながるであろう。
表1.ラグビー憲章の重要度スコア(5〜1)

品位

3.43

情熱

2.75

結束

2.49

規律

3.09

尊敬

3.27

表1.はラグビー憲章の5つを重要と思われる順に1〜5に比較したスコアである。「結束」が最も重要であり「情熱」が続いた。これらの結果から、他の球技以上にラグビーの持つチームプレーの重要性や①概要「活動への期待」で得られた「性格への影響・協調性」といった教育的な効果を保護者が認識し、期待していることが伺えた。
【今後の展望】
 本結果よりラグビー経験のあるプレーヤー及び保護者は、より本格的な技能の向上や精神の習得を求めていることから、安全で魅力的なコーチング、ティーチングシステムの構築や縦断的に競技力が向上する一貫教育の啓発が必要とされる。

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